KONAMIの音ゲー


KONAMIは新しく音ゲーというジャンルを切り開いたメーカーである。
初期の頃は「音楽シミュレーションゲーム」と呼ばれ、実際演奏を擬似的に体験するというものだったが、
現在、通称「音ゲー」と呼ばれ、音楽を利用したゲームへと姿を変えつつある。
KONAMIをまねて様々なメーカーが音楽を利用したゲームを開発したが、
KONAMIはその変わっていくバランスを自社できちんと保ち、
他の追随を許さなかった。

KONAMIはBAMANIとしてブランド化することにより、
そのシステムを他にまねさせない仕組みを築いた。

それでは、KONAMIが開発したBEMANIブランドについてみていく。


○Beat Mania
1998年。KONAMIが開発した最初の「音楽シュミレーションゲーム」である。
当時のHip Hopブームと重なって、多くの店舗におかれていたのを思い出す。
五つの鍵盤を模したスイッチとDJのスクラッチ真似た円盤で構成されている。
曲と流れてくる楽譜似合わせて、スイッチを押すか円盤をこするというもの。
この時期はそのまま「DJ気分になって楽しむ」、
すなわち「DJを疑似体験する」ことに重きが置かれていたように思える。
楽曲も「リズム」に特徴を持つその手の曲が用意されていた。
それからBeat Maniaは13作が発表され幕を閉めた。(IIDX、IIIは除く)
発展の過程としては、演奏すると言うよりは「音楽にノる」要素が大きく、
譜面は複雑になるにつれても、自分が押したときにどの音が鳴っているかわかることが多かった。
このことは他の作品ではそれがわかりにくくなってきているが、この作品では「演奏していると実感する」を貫いたといえる。
単純にいえば、メロディーよりも「リズム」を提供しているといえる。
その意味では、本当に音楽を愛するユーザーには愛されたのではないだろうか。
ちなみに、難易度を上げていくと超高速なモグラたたきのように見える(笑)

*2003/10/11追加
五つの鍵盤はDJを模していないという指摘を受けた。
だとすれば、あの五つの鍵盤はなにに当たるのか?
なににも当たらないと思われる。「模した」のではなく「音楽させた」と考えられる。
音ゲーの根本を築くために「音楽させる」ための装置を用意した、
となるとビートマニアは「DJを疑似体験する」のではなく、「音楽させる」ためのものだったのでは、と考えをえなくなる。

*2003/10/19追加
指摘を受けたのだが、9作で幕を閉じたと有るが、
連番となっている1st~8th以外にも、(私は9thがThe Finalと誤解していたが、9thは無い)
別の名前を称したBeat Maniaがあり、総計13作あるそうだ。


○Pop'n Music
実はDance Dance Revolutionよりもこちらの方が先に開発されたという話を聞いたことがあるが、真実かは定かではない。
Beat Maniaと違い、なにも真似ていないと言うのが特徴。
Beat Maniaでは流れてくる楽譜にあわせて「鍵盤を模した」スイッチではあったが、
Pop'n Musicではなにをもしたのか見当もつかない、球体を板に埋め込んだようなスイッチで一つ手のひらほどの大きさがある。
それが九つあり、Beat Maniaの五つのスイッチから比べると多く見える。
これはBeat Maniaでの「音楽にノる」要素よりは「譜面を正確に演奏する」要素の方が大きくなってきている。
上と同じ表現をとれば、リズムよりも「メロディー」を提供しているといえる。
新作が発表されて行くにつれて、譜面は複雑になって入ったが、やはりBeat Maniaとは違う複雑さ、「メロディー」が複雑になっていった。
そして、「メロディー」だけでなく同時にドラムやベースなど支える楽器の音も一つの譜面に乗せた。
これにより、「同時押し」と言うものが頻繁に登場するようになり、左手ではドラム、右手では主旋律という混合された状態になった。
このことが、自分が押したときにどの音が鳴っているかわからない状態を招いたといえる。
もう、リズムを刻むことに重点を置くことはできず、ただ複雑な譜面通りに見事にスイッチをたたくことが中心になっていった。
音楽本来のおもしろさが失われていくのではと危惧している。
実際、私はこのゲームにおいて友人に「廃人」と呼ばれるほどの腕前ではあるが、
「廃人」と呼ばれるほどの譜面を消化するには「譜面を正確に読み取りスイッチを叩く」ことに全神経がいってしまい、
音楽を楽しむことができにくくなっている。
しかし、それは一人で複雑な譜面をやることによって起こる現象であり、Pop'n Musicでは多人数プレイを推奨していることもある。
(一応一人でクリアーできるように工夫されてはいるが)
この作品はまだまだ次回作を発表する気でいるようである。
叩くことが主になり、音楽が副産物にならないことを祈りたい。
このPop'n Musicは確かに音楽を楽しもうとしている。その点は楽曲にある。
そのほとんどがオリジナルといえど、どこかのパロディーであったり、ファンシーな楽曲が多く組み込まれている、
「音楽」という堅苦しい言葉にはめずに、オープンに音楽を楽しもうとしている努力が見られる。
ちなみに、難易度を上げていくとピアノ演奏のようなメロディーが流れる譜面になるか、やたら多くの楽器をさせられる譜面になるかのどっちかになる(笑)

*2003/10/18追加
指摘を受けたのだが、私の見解では「Pop'n Musicは何も模していない」とあるが、
事実は「Beat Maniaを一般受けするように開発したもの」、すなわち「Beat Maniaを模している」と言うことだそうな。


○Dance Dance Revolution
「音楽を演奏する」という今までの趣旨から離れたゲームとなった。
その名の通り、音楽に合わせて踊るというものだが、本来のダンスを簡略化として、
足下の前後左右の四つのスイッチを踏むと言うものだ。
このころからの音楽のブームとして、あこがれのアーティストのダンスにあこがれる人も多かったはずだ。
その中、擬似的であっても「音楽に合わせてからだ全体(足だけだが)を動かす」と言う行為には需要が多いはずだ。
そして、この作品は社会現象と間では行かなくとも、ほとんどの人が知っている著名的なゲームとなった。
このゲームによって「簡略化して与えたれたダンスが上手くできると証明される」ことは、
ダンスにあこがれていた人々にはすがらずにはいられなかったであろう。
機械が相手であったとしても、ダンスとして自分の行為が認められることは誰にでもうれしいものだ。
しかし、システムとしては手から足に変わっただけで音楽に合わせて流れてくる譜面を消化するものとしては何の変化もない。
一つのアイディアを別の形で具現化した作品としてアイディア賞ものだと言える。
ちなみに、難易度を上げていくともうダンスなんていえない。新手の新興宗教の舞だ(笑)


○Guiter Freaks
その名の通りバンドのギター演奏を模したゲームである。
システムとしては、エレキギターの形をしたコントローラーがあり、
ネックの部分に三つのスイッチがあり(これが弦を押さえる行為の疑似である)、
ギターのサウンドホールに当たる位置にはじくための弁がついていて(これが弦をはじく行為の疑似である)、
譜面にあわせてスイッチを押しながら(弦を押さえながら)、弁をはじいて(弦をはじいて)音楽を楽しむというものだ。
三つのスイッチと聞くと、今までのゲームに比べて少ないかもしれないが、このゲームはいわゆる「メロディー」に重点を置いてはいない。
(実際、同じ音なのに違うスイッチを押させられる場面が多くある)
キーポイントは弁にある。これが「リズム」の部分であり、このゲームの大筋は「リズム」が制しているといって過言ではない。
「曲にノること」=「リズムを弁をはじいて刻むこと」であるからして、その曲のリズムさえわかれば、Pop'n Musicのような譜面を正確に刻む要素は少ない。
楽曲には著名なJ-Popを持ってきていたり、自分の知っている曲で楽しめるということの意味は大きい。
ましてや、いつもどへたな「メロディー」で鼻歌を刻んでいようとも、その鼻歌の「リズム」は正確であろう。
その手軽さからも、このゲームの利点が見いだせる。
ちなみに、難易度を上げていくと「リズム」は同じでもスイッチが複雑になっているという現象が起きている(笑)

*2003/10/11追加
最近の作品を見ると、さらに指針を変えていった様に思える。
特に、デザインの変更。Beat Mania IIDXとは明らかにデザインの差別化が行われている。
言ってみれば、大衆向けと言うことだ。所謂マニアが好むデザインとは違っている。
このことは、所謂マニア層にはこのゲームを受けなかったと思われる。彼らはバンドを好まないかもしれない。


○Drum Mania
一応ドラムをもしたものではあるが、ほぼ電子楽器のドラムと同様のものがあるといえる。
システムとしては全く同じで、流れてくる譜面にあわせて電子楽器のドラムを叩くというものだ。
これが上達できれば本物のドラムが叩けるのではと思わせるほど精密な体験ができる。
逆にそれだけの技術が要求されるのだが、このゲームによってドラムが身近になったことは確かである。
楽曲はGuiter Freaks同様J-Popなど有名な楽曲を多く含むことにより、
その曲のドラムを本当にやっているかのようなイメージをわかせてくれる。
(実際は与えられたドラム譜面を正確に叩くだけなのだが)
もう一つの特徴としてGuiter Freaksのセッションがある。
この二つの筐体は回線でつなげることにより、同時に疑似演奏を楽しむことができる。バンドを体験しようというわけだ。
結局これはなにを目指しているか、ここでは本物のドラムを目指していると結論結論づけるとする。
ちなみに、高い難易度の人のプレイを見るととてもかっこいい。ただ、それがセッションだったときGuiter Freaksが浮いて仕方がない(笑)

*2003/10/18追加
スペルミス修正。
指摘を受けたのだが、現在Guiter FreaksとDrum Maniaにおける収録楽曲は全く同じになっていると言うことだ。
ゆえんはセッションの強化だとは思うが、言うほどセッションプレイをしている人を見たことがない。


○Keyboard Mania
一応、Guiter Freaks、Dram Maniaに並んで発表された作品ではあったはずだ。
先にシステムを述べておくと、YAMAHA社の24鍵のキーボードとホイールと呼ばれる上下に動かして音程をいじるやつの擬似的なものがついて、
譜面が流れてきてそれを正確に叩くという点では他と変わらない。
ただ、このYAMAHA社の本物を用いたことなどから、このゲーム自体の難易度は格段に上がった。
鍵盤経験者でなければクリアーするのは不可能と言われたほどだ。と言いつつも、それは現実のことであったが。
確かに、実際のメロディー演奏に近い、と言うよりはそのものがそこにはあるし、リアルなものではあった。
しかし、中途半端すぎたのが欠点と言える。
実際に鍵盤経験者であれば24鍵は物足りないだろうし、全くの初心者であれば手も足も出ない。
5つのスイッチに慣れたBeatMania経験者や9つのスイッチに慣れたPop'n Music経験者でさえ安易にプレイできるものではなかった。
そう、疑似にしては難しすぎたのだ。Dram Maniaであれば、簡単であってもある程度は楽しめるが、
Keyboard Maniaは鍵盤を一つ一つぽつんぽつんと押したのであればメロディーを楽しむことなんてできやしない。
Guiter FreaksとDram Maniaとこの3つでセッションできるという機能を備えてはいたが、
3作を発表してそれきりとなってしまった。
ちなみに、難易度を上げていくと本当にピアノのスキルがないとクリアーできなくなる(笑)


○Parapara Paradise
これはすでに音ゲーとはいえないと思っている。一人用パラパラ練習装置と言ったところ。でもギャラリーは必ず集まる。
システムは簡単。筐体の中で音楽が流れるのでパラパラを踊れば、どれだけリズムに合っていたか評価してくれるという。
パラパラの踊りを丁寧に説明してくれる機能もある。
一応ゲームシステムとしては今までと同じで、スイッチの代わりに、空間に手を持っていくこととなっている。
譜面がパラパラの本物のダンスと一致しており、パラパラを正確に踊れば自然と譜面にあうというのだ。
かなりユーザーが限られるゲームとなり、これからパラパラが一般化したなんてこともなかった。
もちろんこの作品はパラパラブームが去るとともに姿を消した
結局、ガングロ娘はこのゲームに寄りつかず、ひょろい兄ちゃんなんかをよく見かけた。私は罰ゲームに利用した。
ちなみに、難易度を上げていくとただ音楽が流れてそこで踊るだけで譜面は表示されない(笑)


○MAMBO A GO GO
コンガを模したものがあり、それを譜面通りに叩くというものだ。
一つのコンガにつき、三つの叩く場所があり、難易度によって叩く場所の数も3~9へと変わる。
その当時レゲエブームだったとか、そんな話を聞いたこともないが、いったいどうだったのだろう。
私が思うに、これは疑似でも何でもなく、Pop'n Music同様新種の音ゲーだと思っている。
ちなみに、難易度を上げていくと多人数プレイ専用で一人ではクリアーできなくなっている(笑)


○Beat Mania IIDX
KONAMIはBeat Maniaの開発を終了し、こちらBeat Mani IIDXのみの開発となったようだ。
Beat Maniaとの違いと言えば、鍵盤をもした5つのスイッチが7つに増えただけだ。
しかし、これでメロディーが豊かになったかと思えば、そうではなかった。
基本的に「リズム」中心なものは変わらず、
ただ、メロディー(らしきもの)を引きながら同時にドラムを叩くという荒技に乗り出していた。
用はPop'n Music同様、異種の楽器を一つの譜面に取り込んであるのだ。
よって、譜面を叩いても「どの音がどのスイッチに対応しているのかわからない」状態に陥る。
Pop'n Musicと同じく、ただ譜面を正確に叩くだけのゲームになってしまう。
ちなみに、難易度を上げていくと、多くの楽器が組み込まれ、やたら動じ押しが増える(笑)

*2003/10/18追加
指摘を受けたのだが、現在では上記とはだいぶ事情が変わっているようである。もしくは、私の見解が間違っていた。
「メロディーが豊にはならなかった」と述べたが、現在のものを見ると「メロディーが豊になり、メロディー重視の曲も増えた」ということだそうな。
指摘していただいた方は、スクラッチに対する問題も述べていただいたが、
残念ながら私には音ゲーにおける"スクラッチをする"という感覚が欠如しているため、省かせていただく。


*2003/10/18追加
"Dance Maniax"と"Beat Mania III"を扱っていないという指摘を受けた。
不肖ながら私は両機種に対する知識がないため省かせていただいたことを述べておく。
加えて、"Dance Dance Revolution Solo"も抜けているのだが、これについても同上であり、省かせていただく。


以上がKONAMIの開発した音ゲーに対する見解である。
私はPop'n Musicを特別視しており、私の周りでは一人を除いて私よりレベルの高いやつはいない。
しかし、最近既製品の音ゲーをやることに疑問を覚えてきた、
確かに、Pop'n Musicで難易度の高い譜面をクリアーすることは「快感」である。
難しい譜面にチャレンジすることにより、音楽として楽しめなくなってきていると感じている。
Pop'n Musicのバトルなど9つのスイッチのうち、それぞれ3つのスイッチを使うのだが、
あれこそ、スイッチを叩く副産物として音楽があるという印象を受ける。
難しくして、自分のレベルが上がっていくのも良いが、音楽シュミレーションとしての原点を忘れてはならないと思う。
時々、Guiter Freaksの初級レベルをやると、リズムをとろうと努力している自分がいて楽しくなる。

音ゲーと一言でいえど、その受け止め方は製品でも、ユーザーでも様々だろう。
本当にその曲が好きな人もいれば、リズムを刻むのが好きな人もいる。
メロディーを弾く快感を忘れられない人もいれば、難しい譜面が叩けた爽快感を求める人もいる。
疑似体験にリアルを見いだす人もいれば、ギャラリーに注目されたいが故にやる人もいる。
音ゲーを作る会社(別にKONAMIとは言わない)としてはそれを忘れずに提供していってほしいと思う。




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